うさぎを飼い始めたばかりの方はケージのレイアウトをどうすればいいのか迷ってしまいますよね。このページではうさぎが快適に過ごせるような環境を作るためのケージレイアウトについて解説していきます。またケージのレイアウトを変える際の注意点なども合わせて解説していきますので、うさぎを飼い始めたばかりの方も、うさぎのケージレイアウトを見直したい方も是非このページを読んで参考にしてみてください!
うさぎのケージ内レイアウトはおしゃれよりも快適さを最優先!
うさぎはとても繊細な動物ですので、一日の大半を過ごすケージの中が不快な空間であれば、ストレスを感じて健康面で悪影響がでる可能性もあります。ですのでうさぎのケージレイアウトを考える際にはおしゃれさよりもまずうさぎの快適性を最優先することが大切です。
うさぎにとって快適なケージレイアウトとは一言で言えば『シンプルで広々とした空間を作ること』です。大きめのケージであっても中に物をたくさん置きすぎるとうさぎが自由に動き回るスペースが少なくなってしまいますしケガに繋がる可能性もありますので、ケージ内に設置するものはトイレと牧草フィーダー、給水器があれば十分かと思います。それとうさぎによって好みは違いますが、場合によってはマットを敷いてあげるぐらいに留めておきましょう。
SNS映えするようなおしゃれなケージのレイアウトというのは飼い主の都合であって、ハッキリ言ってしまえばうさぎにとってはどうでもよいことなのです。飼い主の自己満足の為にうさぎの健康を犠牲にすることだけはあってはなりません。
トイレはどこに配置するべき?
うさぎのケージレイアウトで最も重要なのがトイレの設置場所となります。うさぎはトイレの場所を自分で決め、基本的にはその場所でのみ排泄を行います(トイレ以外に排泄する場合はマーキング等で匂いをつける目的があります)ので、うさぎが好む位置にトイレを設置してあげましょう。もちろんトイレトレーニングである程度はトイレの場所を誘導してあげることはできますが、あくまでも最終的にトイレの場所を決めるのはうさぎなので、それに合わせてあげる必要があります。
うさぎは隅にお尻を向けながらオシッコやウンチを排泄する習性がありますので、トイレの設置場所はケージの中央を避けて四角のどこかに設置してみてください。トイレトレーニングがまだのうさぎであればウンチやオシッコの匂いがついたものなどをトイレに入れて、うさぎにココがトイレだということを認識させてあげることでトイレの場所を覚えてもらうことができます。ただうさぎによってはどうしても設置したトイレで排泄してくれない場合もあり、その際にはよく排泄する場所にトイレの設置場所を変更してみることも検討してください。また単に今設置されているトイレが気に食わないというケースもありますので、トイレの設置場所を何度変更してみてもトイレを覚えないといったケースでは、使っているトイレ自体を別のものに変更する必要があります。
チモシー入れ(牧草フィーダー)はどこに配置するべき?
チモシー入れ(牧草フィーダー)の設置場所については『うさぎはキレイ好きなので食事するところとトイレするところは分けるべき』という意見と『うさぎは牧草を食べながら排泄するのでトイレとチモシー入れは近くに設置するべき』という意見があります。これについてはうさぎによって違いがあるようです。
まずはトイレの設置場所とは離れたところにチモシー入れ(牧草フィーダー)を設置してみて様子を観察して見るといいでしょう。もしあなたのうさぎがトイレでなかなか排泄せずに牧草入れの近くでよく排泄しているようなら、トイレの近くにチモシー入れを設置してからまた様子を観察してみます。そうすることであなたのうさぎの場合はどちらが快適なのかがわかるかと思います。
またチモシー入れには『直置きタイプ』と『引き出しタイプ』があります。『引き出しタイプ』の方がケージ内のスペースを取らないメリットはありますが、うさぎによっては苦手で食べにくくストレスを感じる場合もあるようです。逆に『直置きタイプ』は食べやすいけど、ケージ内のスペースを取りやすいことと子うさぎのうちは体が小さいので中に入ってそのまま排泄してしまうこともあります。どちらが良いかはうさぎによって違いますので両方試してみてから判断すると良いかと思います。またケージが大きめなのであれば両方とも設置することでうさぎが気分によってチモシー入れを使い分けるということもできます。
チモシー(牧草)はうさぎの健康には欠かせないもので、チモシーを食べないと不正咬合やうっ滞など健康を害してしまいます。ですので飼い主の都合だけでチモシー入れを決めるのではなく、うさぎの好みに合わせて食べやすいチモシー入れを選んであげてください。
給水器はどこに配置するべき?
給水器についてはうさぎが水を飲みやすい場所、高さであればどこに設置しても問題ないかと思います。ただしボトルタイプではうさぎが上を向きながら水を飲むことになり、自然な姿勢で水を飲むことができません。水が飲みにくくて最悪の場合、腎不全になる可能性もありますので、給水器はボトルタイプよりもお皿タイプの方を使うことをオススメします。
うさぎのケージにマットやクッションは必要?
マットやクッションについてはうさぎによって好みが違いますので、必ずしもケージに必要というわけではありません。
ただしケージの床材が金網タイプのものを使用している場合はマットやクッションは必須になります。うさぎが金網の上で長時間過ごしていると足の裏の皮膚に負担がかかりソアホックになってしまうので、マットやクッションを敷くか床材自体を別のものに変える必要があります。
また齧り癖のあるうさぎですとマットやクッションを齧って誤飲してしまう危険性もありますので、マットやクッションの素材にも気を付けてください。
うさぎの隠れ家は必要?
まだお迎えしたばかりの小さな子うさぎの場合、避難場所として隠れ家があった方が安心できると思います。
ただし隠れ家を設置するとケージ内のスペースがどうしても狭くなってしまうという問題もあります。子うさぎの成長は早く生後3~4カ月にもなるとほとんど大人の大きさまで体が成長しますので、お迎えしてから2週間~1ヶ月ぐらいだけケージ内に隠れ家を設置してあげるのが良いかと思います。
冬と夏でレイアウトは変更するべき?
うさぎのケージ内レイアウトを冬と夏で変更することは必ずしも必要というわけではありません。
冬になると寒さ対策、夏になると暑さ対策をする必要があるわけですが、ケージ内のレイアウト変更でどうにか対策するよりもエアコンで室温を一定に保ってあげる方が重要です。エアコンで温度管理がちゃんとできていれば特に冬と夏でレイアウト変更をする必要もないかと思います。
おすすめのケージ内レイアウトは?我が家のネザーランドドワーフを参考例に紹介
うさぎによって個体差があり好みも違いますので、これといった正解があるわけではありませんが、我が家のネザーランドドワーフを参考例としてケージ内レイアウトを紹介していきたいと思います。
ちなみに我が家で使用しているケージ用品は以下のとおりです。
ケージは広々な空間のSANKO『イージーホーム80 ローメッシュ』
我が家ではできるだけうさぎが快適に過ごせるようケージを広々サイズのSANKO『イージーホーム80 ローメッシュ(横幅約755mm×奥行約430mm×高さ約520mm)』にしました。ただ付属のスノコは金網タイプのものだったので、別売りのSANKO『イージーホーム80シリーズ用樹脂休足フロアー(半面×2枚セット)』に取替えました。
お迎えしたばかりの子うさぎの頃は少し広すぎて落ち着かないかもと思い、隠れ家としてマルカン『チモシーのおうち(小)』をケージの中に置いていましたが、お迎えして1ヶ月も経つと体が成長してケージの中が狭そうだったので現在は撤去して部屋んぽの時におもちゃとして使っています。
トイレも大きめサイズのSANKO『ラビットフィットパン・L』
トイレに関しても大きめサイズのSANKO『ラビットフィットパン・L』をケージの右側に設置しています。大きいサイズのトイレだとケージ内のスペースを取ってしまうので省スペースな三角型のトイレを使っている方も多いようですが、うさぎの成長は早いと聞いていたので途中からトイレを変更するよりも小さいうちから慣れたトイレを使い続ける方が良いと思って最初から大きいサイズのトイレを選びました。
おかげでトイレトレーニングも順調に進み、月に1~2回ぐらいの頻度で粗相をすることがあるものの、ほぼ完璧にトイレを覚えてくれました。ちなみにトイレの中の金網の下にはトイレ砂は使用せず、うさぎ用のペットシーツのみを敷いていますが特に匂い等は気になりません。
牧草フィーダーや給水器はトイレの反対側に設置!
我が家のうさぎは食事する場所とトイレの場所は分けた方が良いタイプだったようで、牧草フィーダーや給水器はトイレと真逆のケージの左側に設置しています。
ちなみに牧草フィーダーは『引き出しタイプ』と『直置きタイプ』の2種類を両方とも設置しています。お迎えした当初は引き出しタイプのSANKO『ワイドフィーダー』のみ設置していたのですが、食べにくいのかよくワイドフィーダーの上に登ってしまい、体が小さかったのでスッポリ入ったままワイドフィーダーの中でオシッコやウンチをしてしまうということがありました。それでワイドフィーダーの上に登れないようにいろいろと対策したら牧草自体をあまり食べなくなってしまったので、試しに直置きタイプのSANKO『牧草カウンター』を増設してみたところ牧草を食べにくい不満がなくなったようでそれ以降はトイレ以外でオシッコをする癖が無くなりました。今では2種類の牧草フィーダーを設置しているのでその時の気分によって使い分けているようで、日によってどちらの牧草フィーダーも減り具合がバラバラのようです。これなら牧草を食べるのも楽しいかなと思って、そのまま2つの牧草フィーダーを設置したままにしています。
それと給水器に関してはSANKO『インサイド ディッシュドリンカー』を使用しています。本当はケージ内のスペースを少しでも広くする為にお皿タイプの外付けの給水器を使用したかったのですが、ケージの都合により内側に設置するタイプのものになりました。ボトルタイプの給水器に比べて飲みやすいので、しっかりと水分補給もしてくれています。
その他のケージ内に設置しているものについて
先ほども説明したとおり最初の1ヶ月ほどは隠れ家としてチモシーハウスをケージ内に設置していましたが、撤去したところトイレの金網の上で一日中寝る癖がついてしまいました。ソアホック予防の観点からも金網の上に長時間いるのは良くないと思い、うさぎが気持ちよく寛げるようにマットやクッションなどをケージ内のスノコの上に敷いてみましたが、何種類か試してみてマルカン『うたた寝チモシーマットL』が一番反応がよく、以降はトイレで寝ることも無くなりました。
逆にふかふかで気持ちよさそうなクッションでも気に入らなければ寝るどころか触れたくないのか飛び越えて移動するぐらい避けたりといった反応だったので、マットやクッションはうさぎによって必要性なども違うのかもしれませんね。
ケージの外側には温湿度計と集毛器を設置!
温度管理を万全にする為、ケージの外側に『SwitchBot 温湿度計』を設置しています。こちらを設置していれば外出時などもスマホでケージ付近の温度と湿度を確認することができるので便利です!
また換毛の対策としてGEX『ラビんぐ エアグルーム』をケージの外側に設置しています。換毛期には大活躍で全てではありませんが、かなりの量の抜け毛を吸い込んで集めてくれていました。うさぎの換毛期は想像以上にすごかったので助かりました。
ケージのレイアウトを変える際の注意点
ケージのレイアウトを変える際の注意点はいろいろとありますが、一番に気を付けて欲しいことはいきなりガラッと大きなレイアウト変更はしないということです。うさぎは環境の変化に敏感なので、いきなりガラッとしたレイアウト変更してしまうと混乱してしまいます。ですのでレイアウト変更する際には少しずつ変えるようにしましょう。
また最初にも説明したとおりケージのレイアウトはうさぎが快適に過ごせることを第一に考え、決して飼い主の自己満足でレイアウトを変更してうさぎに不快な思いをさせないようにすることが大事です。ですのでレイアウト変更した際にはしばらくはうさぎの反応を観察して、場合によっては前のレイアウトに戻す等することも必要かと思います。正直時間がかかって大変ですが、うさぎの行動パターンや好みを把握するチャンスでもあり、健康で長生きさせるためにも重要なことですので、しっかりとうさぎと向き合ってくださいね。